公募セミナーの建前と本音

行政機関が主催する公開公募セミナーの講師をたまにお引き受けすることがあるのですが、私は弱小個人事業主なので、もちろん、直接ご依頼が来るわけでも、自分で入札をするわけでもありません。(入札資格は以前は持っていたけど何かと面倒だったのでいまはない)

それらのセミナーを国や県や市町村から何らかの方法で受諾した会社が、紹介や検索等で私を見つけて依頼されるわけです。

なんですが、会社さんによって集客の得手・不得手の差が大きくて、お上のお仕事なんかなくてもやっていける本業が別にある民間企業さんはやっぱり集客も上手で、反対に公的なリソースを頼みにしている事業者・団体さんは下手よね^^

あるお仕事なんかは定員30名のところ実際の参加者が3名だったということもありますが、私は参加人数で報酬が変わるわけでもないので、平常心で淡々と(もちろん内容に関しては誠心誠意の心を込めて)こなすのみです。

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公的機関が開催する各種セミナーの中には対象者を絞ったものも多く、先日のセミナーも「〇〇業の人事担当者」という対象者の縛りがありましたが、受諾会社の担当者のお話では「何業でもいいんです。もっと言えば人事担当者じゃなくてもオッケーです」ということで、公式サイトや表向きのFAQでは「〇〇を対象にしたセミナーです」と書いてあっても、実態は「申し込めば誰でも受理される」雰囲気が少なからずあるようです。

なので、ネット検索等で興味深いセミナーを見つけても、開催要項を読んで「あ、〇〇業の〇〇担当者じゃなきゃダメなんだ」とすぐにあきらめてしまわずに、運営会社に一度問い合わせてみることをお勧めします。私のあるお仕事先なんて「企業から会社経由の申し込みじゃないと受け付けない」とサイトに書いておきながら、個人からの申し込みもちゃっかり受け付けていますからね(笑)

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で、先日、ある研修の講師として私に依頼することを検討しているある公共団体さんから「自分が参加できる公開講座はないか?」という問い合わせがありました。

私が自分のブログに書いている内容だけでなく、「こいつは本当に頼むに値するやつか?」を見に来たいのだと思います。ま、要するにオーディションみたいなもんですかね?

その方は公務員に準じる立場の方だったのですが、「製造業を対象にしたセミナーでもよければ」と断ったうえで、ある公的な無料セミナーをご紹介しました。確か以前「製造業以外でも申し込みOK」と受諾会社の担当者に伺っていたからです。

ところが、公式サイトのFAQに「製造業以外でも参加できますか?→製造業対象のセミナーです」という一文があったため、「残念ですがあきらめました」というメールが・・・・

表向きはそうでも、「んなわけないだろ?」と思って担当者に電話して内々に了解をもらい、結果的にその方は無事セミナーに参加できたのですが、その直前に受諾会社の担当者さんから、メチャメチャ丁寧なお礼のメールがあり「お陰様で開催に至り本当にありがとうございます」って書いてあるの。???

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あとから別な方に事情を伺ったところ、その公的なセミナーの最小開催人数は4名で、その時点ではお申し込みが3名だったため開催が危ぶまれていたんだって。

だけど私の紹介で申込者が4名になり、それで開講が決定したらしいんです。実際はその後2名のお申し込みがあり、余裕?で開催できたそうですが、それまでは綱渡りだったんですね。

そう聞くと、少しでもお仕事先に貢献できたようで、なんとなくうれしい私ですが、毎回、参加者には大好評のセミナーなだけに、講師としてはもっともっと多くの人に参加してほしい気持ちがあります。

国から受託している事業なので、広報の手段にもそれなりのルールや縛りがあるのだと思いますが、尋ねたところ「講師が自分で告知するのはOK」という回答を得ましたので、これからは自分でもガンガンPRしようかしら?