17.出版詐欺?~司法書士の友人の言葉でキャンセルを決意~

前回からのつづきです)

Tさん・・・今回の話の紹介者
先生・・・私に本を出さないか?と言ってきたグレー人物
麻衣ちゃん・・・懇意にしている友人で司法書士

司法書士の麻衣ちゃんと話して非常によかったことは、本件を共有してこころの味方を得た事ですが、それよりも何よりも一番なのは、きっぱりと優先順位を付けてもらえたことです。

麻衣ちゃんの論旨は以下の二点。

①その申し出(出版およびそのサポート)は速攻キャンセルすべし。
②その前に本件の紹介者であるTさんに相談すべし。
です。

どちらも冷静に考えればもっともなのですが、私は現在、Tさんから来月に受注する仕事の詳細を詰めている真っ最中で、この時点で気まずい関係にはなりたくはない。

けれど、トラブル解決のプロから強くそう言われると、”できない理由”ではなく、今度は”できる方法”の摸索に思考がシフトするんですよね。

まず、依頼を取り消すというのは非常にいい方法だと思いました。

正確にはこちらから積極的にお願いしたわけではなく、先方から来た話しに私が乗っただけなんですが、たぶんここでキャンセルしても先生は一切何も反応してこないでしょう。私からキャンセルのメッセージが届いても先生はことごとく無視するはずです(実際にそうだった)。

であれば、依頼者のキャンセルに応じない事業者という明快な図式が成り立つのではないか?そう考えました。

また、紹介者のTさんに対しても、私は麻衣ちゃんに相談するまでは、「先生って信用できる人ですか?」という切り口で尋ねようと思っていましたが、この表現では暗に紹介者への批判的な意味合いも含まれてしまいますよね。私は現時点でTさんは本件に関与していないと思っているので(たぶん先生に頼まれてただ仲介しただけ)、Tさんの感情を刺激する文言はあまり使いたくない。

であれば、シンプルに「Tさんから紹介してもらった先生からこんな打診(出版サポート)があって、一度はお願いしたが、キャンセルすることにした」という報告的なもののほうが受けとりやすいのでは?というアイデアが浮かんだんです。たぶんTさんは、本件を全くご存知ないでしょう。でも私が、紹介者への感謝と敬意を払う意味で、キャンセルのお詫びをするのは商習慣の上でも妥当だと思いました。よし、それで行こう。

私は麻衣ちゃんに相談した時に「なんでそんなことしたの?」と責められるのではないかと思っていましたが、そんなことは一切なく、事実だけを見て淡々と助言してくれるのがありがたかった。そういうところも含めて、やっぱりプロなんだな。

 

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