わかってる?実際は難しいんだよ?インバスケット

インバスケットイメージ

インバスケット演習ってなに?

昨日は女性リーダー研修でした。
正確には幹部候補研修なのですが、現在のリーダークラスの女性社員が役職者に昇格したときの心構えやマネジメントスキルをお伝えする内容です。

といっても最初から私にオーダーされたものではなく、実はピンチヒッターなのです^^

例年担当している女性講師(HPを拝見すると私よりずっと年上)の体調が悪いため、その仕事を受託しているエージェントさんが「こういう研修はできませんか?」と、私に振ってきたものでした。

昨年の内容を拝見すると、テーマは決断力で、インバスケット演習?なんて書いてあります。

え?インバスケット?なにそれ?

私は基本的に勉強が好きじゃないので(笑)人材育成に関する横文字用語も
あまり詳しく知らないのですが?「テーマさえ合っていれば前任者と全く別の内容でもいい」とエージェントさんがいうので、まぁいいか、とお引き受けしました。

そして、すでにある自分の持ちネタの中で決断力にリンクする内容をやろう、と当初は思っていたのですが、とりあえず前任者が何をやっていたのか?は、確認する必要があると思い早速検索してみました。

日本語のWikipediaよりも英語版のWikipediaのほうが雰囲気をよく伝えていると感じたので、以下にそちら(自動翻訳ですもちろんw)を転載します。

要するに「究極の選択」を迫るシュミレーションテストで、日本の場合は管理職試験などによく用いられているみたい。(全然知らなかった^^)
ちなみにインバスケットとは、まだ書類籠の中にある未処理案件を指すようです。

▼英語版のin-basket testを自動翻訳

インバスケットあるいはインバスケット演習では、従業員を雇用し、推進する企業や政府機関が使用するテストです。[1]テスト中に、求人者は、メール、電話、文書、メモを受け取る。その後、優先順位を設定し、それに応じて作業スケジュールを整理し、メールや電話に応答する時間が限られています。[2]

また、「バスケット内」(通常は従業員の机に置かれている)に多くの問題がある職場について、従業員に知ってもらうのに役立ちます。従業員は、異なる従業員からの苦情であり、同時にそれらの問題に対処できる問題を見なければならない。従業員がこれらの問題を解決すると、彼らは「外バスケット」にそれらを転送します。

インバスケット練習は、多くの場合、管理才能を特定するために使用される様々なシミュレーション演習とテストを含む総合的な複数日査定である評価センターの一部です。

Wikipedia(英語版)を自動翻訳

早速本を買って真似事?でやってみましたが・・・

調べてみるとインバスケットは鳥原 隆志さんという第一人者がいらして、関連会社や関連団体等もあるようですが、ならば鳥原さんの書籍から問題をお借りして参加者にやってもらうのも方法かな?と思いました。

そこで早速購入したのが「一瞬で正しい判断ができる インバスケット実践トレーニング (朝日新書) Kindle版」という鳥原さんの本。
評価はまぁまぁって感じですが(笑)、私としてはプロが作成した問題であればなんでもよかったんです。
持って生き方や味付けはなんとでもなるので、まず具体的な問題が欲しい、そんな意図で買いました。
Kindleにしたのは、タブレット画面をプロジェクターに移して実際の問題を見てもらうため。著作権的には怪しい?ですが、手渡さないので、まぁいいかって感じで?

で、一例として以下をやってもらいました。

するとどの参加者も口をそろえて「売上優先なので当然、二課に譲ります」と迷うことなく涼しい顔で即答されたのですが、ここで私の中に大きな疑問が・・・

というのも、皆さん、発想がシンプル過ぎるのです。
確かにそうなのですが、実際にはそんなに簡単にはいきません。皆さんのチームもそれに向けて今まで頑張って来たんです。しかも営業二課のマイナスを取り戻すために、ですよ? そんなにサクッと割り切っていいんですか?不満を爆発させる部下はいないの?みんなが素直に従ってくれるの?抵抗勢力はないの?

そこで、「では、もし”なかなか踏ん切りが付かない”としたら、どんなケースが考えられますか?」と、参加者に問いかけてみました。

そうすると、一部の参加者が部下に付いて言及してくれましたが、そこから広がりが生まれませんでした。

おいおい、うーん、まだまだ想像力が足りないよ(笑)

・たとえば、これが一課で1年以上も温めてきた企画を晴れて告知するデビュー戦だったらどうするの?
・地元の人が開発した新商品でまちの皆さんの大きな期待がこもっているものだったら?
・商品のメーカーさんとの間に何らかのしがらみがあり、今回のオンエアでそれが一気に解決できるはずだった、など

現実には、キャンセルしたくても(それがベストとわかっていても)キャンセルできない事情や背景が山ほどあって、だから迷うし、だから決断できない、といったことが、毎日のように発生するのがリーダーの仕事だと思います。

少なくとも、これらをクイズとして正解をとらえる思考ではリーダーは務まらないので、このあとは、決断できない理由を皆で考えるワークのほうにもシフトしました。

そのリアリティを今から感じてほしいですよね。決断って言うのはときに苦しく厳しいものです。捨てなきゃいけないものがいっぱい。
裁量権と部下が増えれば増えるほど、リーダーは苦渋の選択の連続でが、そんなときのために、ブレない優先順位を持ってほしいし、価値観や倫理観などもしっかり鍛えてほしいと思いました。

色々な部門がある会社さんの女性研修でしたが、物販担当の参加者はやっぱりイメージがつきやすいようでしたし、日頃の苦労も伝わって来ました。
でもほかの皆さんも人事異動があるのですから、無関係と思っていてはいけませんよ~(笑)

ちなみに著者も書いていますが、この本の問題はわかりやすく表現した本当に入門編的なもので、実際の問題は、条件設定など、もっともっと難易度が高い”らしい”ことを最後に付け加えておきます。

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